STYLIST’S VIEW

ただ、僕はその恐怖から逃げようとは思っていません。怖いけれど、目をそらさずに向かい合っていこうと思っています。何か新鮮なものを提供できないだろうか。それを提供できる新鮮な自分でいるためにはどうしたらいいのだろうか。そう問い続けて、日々、少しだけでも成長していかないといけないと思っています。

自分に問う声が
いつも聞こえる

でも僕はこの感情が好き。褒められるからうれしくて好きというような単純なことではなくて、ダメ出しされたり、まったく話題にならずに挫折感を味わったり。この大きな振り幅の中で、心が鍛えられて、モノを見る目が養われて、腕が鍛えられると考えているからです。腕が鍛えられれば、サロンワークでお客さまによりよいヘアスタイルが提供できますから。
今日のモデルさんは、美術系大学の学生。ロングヘアが似合っているけれど、どこか彼女らしさに蓋がされてしまっているような印象を受けました。そこで、彼女の顔立ちがいちばん美しく見える位置で前髪をカットすることに。そして大人っぽさと甘さ、そのバランスも彼女の気分にフィットするように、透け感のある暗めのカラーで印象を変えました。

僕のところでカットした人が、僕のお店で新しいヘアスタイルになった人が、笑顔になって、その笑顔になる人が一人でも増えていってほしいと思っています。


まわりに尊敬できる先輩たちがいて、日本全国を見渡せば憧れの美容師さんたちがいて、そばにはライバルと呼べる同僚やぐんぐんと成長する後輩もいる。そんな状況にあっても、僕はさっきまでの僕、そして僕の中の恐怖に勝つことを大切にしています。
自分から逃げなければ、ふと気づいたときに、尊敬できる先輩たちや憧れの美容師さんたちと肩を並べられているのでは、と思っています。
HAIR STYLE




AFTER THE BEAUTY AWAKE
最近、休みの日に寺社仏閣を見に行くことが増えました。それは、何十年、何百年という時を経て残っている、その建造物、そしてその建造物に込められている宗教哲学などに惹かれてしまうからなのかもしれません。時代が流れても風化しない。普遍的なもの。
美容師という生き方にも、つくりだすヘアスタイルにも、きっと何か共通するものがあるのではないだろうか?と今、探求しています。表面的なヘアデザインは変わっても、きっとそれを生みだす、また生みだそうとする人間の美学みたいなものの根底には、普遍的なものがあるんじゃないのかなって。
岸川亮
YENN代表
詳しいプロフィールはこちら





